花粉症患者は約2,000万人もいると言われています。ざっと5〜6人に1人ですから、あなたの周りにもたくさんいることでしょう。そんな花粉症の発誰から、花粉症は治らない、とお聞きになったことも、一度や二度ではきかないかもしれません。実際に、もう10年以上も病院にかかっている人も少なくありませんし、症状が出てから20年以上、市販の薬や民間療法で、花粉の時期を乗り切っている猫者もいます。
「不治」とは重い言葉ですが、花粉症では一面の真実でしかありません。花粉症になったのは、あなたのカラダが、花粉に異常な反応をする「アレルギー体質」になったからです。
このアレルギー体質は、何もしなければ死ぬまで続きますから、不治と言われるのも、あながち間違いではありません。
しかし、そんな方にもきちんとした治療で、アレルギー体質を克服できるようになったのが、現在の花粉症治療の最大のトピックスなのです。
また、ネットやほかのメディアでは、花粉症について、いろいろなことがニュースとして伝えられています。
「子どもにもずいぶん増えてきています」
そうなのです。5~9歳の13.7%がスギ花粉症で、この割合は10年で2倍になりました。発症年齢が若ければ若いほど花粉症は重症化しやすいので、今後が心配です。
第1章 花粉症とは、こういう病気です
「袋だけではなく秋にも症状が出るようになりました。
これはもはや常識で、スギ花粉が10月に一時的に飛んだり、スギとは別の花粉が飛んでいて、症状を起こしているからです。日本の場合、真夏と真冬以外、花粉症を起こすなんらかの花粉が飛んでいます。
「真や目のほか、口の中がいがらっぽくなり、下痢などの症状も出てきました」
花粉・食物アレルギー症候群が考えられます。原因の花粉によって、この「花粉・食物アレルギー症候群」が起きやすい人もいるし、人によると皮膚にも症状がでたり、頭痛なども訴えます。
こんな花粉症は、一体どのようにして起こってくるのでしょうか。
医学的には「季節性アレルギー鼻炎」に分類されます。ただ鼻炎とはいえ、目や口、皮膚、全身に症状が出るのは、経験のある通りで、普通のアレルギー性鼻炎である「通年性アレルギー鼻炎」とは少し様子が違います。
また、スギ花粉症がアレルギー学的に、きちんと検証された形で学会に初めて正式に報告されたのは、1964年のことです。それまでスギ花粉症の報告はなく、それ以前の花粉症の報告は「マッカーサーの置き上産」と言われた外来帰化植物のブタクサによるもので、それも1961年のことでした。
要するに前の日本には、花粉症なるものが全くなかったと言っても過言ではありません。そんな病気が、わずか半世紀の間に、日本人の国民病にまでなってしまったのです。
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